北アルプス 唐松岳 2023.8.21-22

夏の北アルプス、今回やってきたのは唐松岳の麓、白馬八方だ。

随分と早い時間に到着したので、ロープウェイの時間まで近くのコンビニで朝食を食べることに。

 

ロープウェイ乗り場に向かうと既に沢山の人が並んでおり、唐松岳の人気が伺えた。

 

なんだかいい感じのフォントの看板

例の如く日差しは強く暑い。もっと標高を上げねば…と思いつつ、一つ目のポイント八方池を目指した。

 

 

八方池に近付くにつれ、雲の隙間から巨大な山塊が現れた。

 

池のほとりには観光客が思い思いの時間を過ごしており、私も池の近くで雲が途切れるのを少し待ってみたが結局山の全貌は見えず、先へと進む事にした。

 

八方池から先は一気に人が減る。さっきまでとはうってかわって静かになり、谷底から雲と共にガスが湧いて稜線を駆け上がって来た。

 

今度は寒い! 全くこれだから夏山ってやつは…

夕方から天気が崩れる予報だったので先を急ぐ。

 

 

8月の後半という事もあって高山植物には期待していなかったが、まだ少し花を咲かせているものもあり、目を楽しませてくれた。

 

 

雪渓の脇で一休み。

ひんやりとした空気がとても気持ち良かったのだが、再び出発する頃にはあたり一面真っ白になってしまった。

 

 

登山道は次第に傾斜が増し、片側が切れ落ちているようなザレ道になった。

途中、旧登山道だったであろう場所が崩落していたが、近くに新しく杭やロープを張ってある道ができていた。いつ整備されたのかはわからないが

大変有り難い事である。

 

 

濃霧の中風が強くなってきた。

 

ザレが本当に苦手な私は、一歩一歩ゆっくりと歩いていた。すると登山道に雷鳥が現れ、砂浴びをし始めたではないか。

うーん、とても可愛い。

 

しばらく見ていてもどく様子がないので静かに横を通らせてもらった。

今のところ、ここ何年かでの北アルプス雷鳥遭遇率は100%なのでなかなかラッキーなのかもしれない…。

 

バサバサバサ…!

 

スッ

 

 

 

山荘に到着する頃には周囲は真っ白で、雨も降り出した。

同室の方々と談笑していると、皆まだ山頂には行っていなかったので、明日の朝一緒に登る事に。

 

夕方、一瞬だけ晴れて見えた稜線は西陽を受けて、とても神々しく見えた。

 

 

2日目

 

富士山が見える

 

 

 

朝食を食べた後、同室の方と唐松岳山頂へ向かう。カラッと晴れた夏山の朝だ。

 

おしゃべりをしながら登っているうちに少しずつ太陽が上がってきて周囲の山々の迫力がどんどん増してくる。

カッコいいゴツゴツとした岩稜帯が続いていてど迫力であった。

 

 

そうこうしているうちに完全に陽は昇り、カッ!という強い日差しに変化してしまった。

 

「意外と遠いねぇ…」などと言っていると、前を行くお兄さんが、「あっ!あれあれ!」と何かを指さした。

我々もそちらの方を目を凝らして見てみるとなんだか長くて黄土色の動物がハイマツの間をてけてけと下っている。

 

「なんだぁ、あれ?」と一同キョトンとしていると、別のおじさんが「ハクビシンじゃぁねぇか?」と言う。いやしかし、イタチやニホンアナグマにも似ている気がする。

おじさんはハクビシンだ!と結論付けていたが結局誰もわからず、私の中では「何か長いやつ」という事にした。

 

なんか長いやつ

 

 

山頂は文句なしの晴れ!これでもか、という程のいい景色だった。晴れた日の山頂では皆んな笑顔なのがいい。

ワーワー言いながら写真を撮り、楽しいひと時だった。

 

 

小屋前からの眺めもバッチリ。午後は雷の予報が出ていたので、早々に準備をすませて下山だ。

 

 

昨日登ってきた時は真っ白で見えなかった山々が一望出来るものだから、見惚れてなかなか足が進まない。

 

 

名残惜しい気持ちで歩いているとまた雷鳥に会った。こんな晴れの日にも出てきてるんだなぁ。

 

またね〜

 

 

八方池のあたりまで戻ってくると、昨日と同じようにガスが湧き出して来ていた。

 

下山してきた人達は皆、ふらふらと売店ののぼりに吸い寄せられていく。冷たいソフトクリームを一口食べると、ジュワーッと全身に染み渡った気がした。